キーワードは『地元志向』。
授業の半分はリモート授業など、従来の対面式授業にはなかなか戻らない現状や新型コロナ感染が一向に収まらない首都圏。大学生からも、「総合大学に入っていろんな友達をつくろうと期待していたのに知り合うことができない。」そんな声があちこちから漏れ聞こえています。そうなると受験生や保護者の方にとって、あえて首都圏を希望するメリットは希薄になっているようで、やはり “首都圏の大学から地元の大学へ”という受験生が増えているようです。また、地方から首都圏の大学に通う場合は、たいがい一人暮らしになりますが、それには家賃や光熱費そして食費などがかかってきます。ましてや新型コロナ禍では、家計も不安になってくるため、一層地元を離れた進学は難しいと考える受験生が増えるのは納得がいきます。
実際多くの大学では、前期まで大学構内への入構禁止やクラブ・サークル活動もできないという状況でした。へたに首都圏の大学に進学したばかりに、実家の帰省もままならない、なんてことも。とくに新入生は、クラスメイトには会ったことがないといった状況。来年もそうならないとは誰も断言できず、それなら地元の大学へ進学したほうが親も心配なく安心できると考えるのは自然なことですよね。また、文部科学省の学校基本調査2018年度では、東京の大学に入学した学生の69.2%が1都3県の高校出身者で占められ、新型コロナの関係なく『地元化』が進んでいましたが、この傾向はさらに進むものと考えられそうです。